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縫製・接着なし!1枚革でGWバッグ(2)

寸法を出して製図、切り込みを入れて行く

買った革は35×50cm。これでバッグを作る一枚革となる円形を切り出そうとすると、その直径は35cmまでに限定される。それなら、一番外側の把手になる部分や、メッシュの紐状の部分の幅を先に決めてしまえばよい。その分を35cmから引き算すれば、底の直径が算出できる。底の直径さえ出れば、おおよそのバッグの大きさは割り出せるというわけだ。

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いきなり表計算登場

至極簡単な計算なのだが、ついつい表計算を使いたくなってしまう。データとして残せるぶん、自分で設計したんだという実感が大きいような気がするだけだけどね。
これで算出された底部分の直径は18.2cm。財布や携帯、ハンカチなどがじゅうぶん収納できて、なおかつ女性が手に持ってかわいく見えるサイズとしては申し分ないのではないか。なら迷う理由はない。さっそく、このサイズで作ってみよう。

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というわけで革から円を切り出しましたよ

さて、ここからいよいよ
・「縫製(縫い合せ)」なし
・「接着(貼り合せ)」なし
1枚の革を一箇所たりとも縫い合わせず、貼り付けもしない、切り込みを入れるだけでできるバッグ作りのスタートだ。

革は、本来専用の「革包丁」という器具を使って切るものなのだそうだが、良く切れる刃を使えば従来のカッターナイフで十分、という情報をネットで仕入れてあった。かなり力を入れて切らないといけないので、刃が簡単に戻ってしまいそうなものは危ないと判断し、出した刃をネジでしっかり留められる形状のものを選択。刃は元々付いているものではなく、丈夫で切れ味が良いという焼きの入った「黒刃」というものに換える気合の入りっぷり。
いえ、単に失敗したら勿体ないってだけなんだけどね。

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あれ?

上の写真を見て、「なにを革の裏に直接製図してるんだ」とお思いの方へ。
すみません。普通はやらないと思います。でも型紙を起こしている時間がありませんでした。革細工初心者の方は真似しないようにお願いします。

切り込みを互い違いに入れて行くので、分度器で円を等分して印を付けていく。
把手の部分は円を4等分=90度、メッシュ部分は8等分=45度で計算。学生の頃使った分度器を久々に引っ張り出す羽目になった。もう分度器大活躍ですよ。あらためてその便利さを実感。分度器が家に無くなって久しい人も多いかもしれませんが、ひとつ買っておくといいですよ。と、意味も無くお薦めしておく。

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さて、切り込みを入れていきますよ

切れ目と切れ目の間隔(切らない部分)は、それぞれ2センチにした。あとは、切り込む範囲を絶対に間違わないよう気をつけながら、息を止めて慎重に切り込みを入れていく。

意外とさくさくと切れるもんだ。これはやはり革と道具の良さのおかげかもしれない。なんだかんだ言って、革はいいもののほうが扱いやすいということを実感。厚くてコシがあるのに、刃を入れると抵抗無くスイスイ切れてしまうのには驚いた。
当初は、カーブを切るために製図用の雲形定規を導入することも考えたのだが、実際には無くてもフリーハンドで実線どおりらくらく切れてしまった。

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ほーら切れた

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全体はこんな感じ

切り込みの入れ方を間違えてしまうのではないかとだいぶ不安だったが、珍しく気合を入れて取り組んだら失敗なく出来てしまった。
なぜそんなに気合を入れたのか。それはGWまでにどうしてもバッグが欲しかったからだ。これでもし失敗したら、GWは「しまむら」で買った990円のバッグでお出かけすることになってしまう。
なにがあろうと、絶対に失敗できないのだ。

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成型、乾燥、バッグの形にする

さて、レザークラフトをされている方はご存知かと思うが、レザー製品で「曲面」を使っているものは、一度革を水で濡らして柔らかくした状態で型取りなどをして成型を行なっている。革メッシュの場合も同じで、切り込みを広げて高さを出し袋状にするときには、一度革全体を濡らしてから柔らかい状態でアコーディオン状に伸ばして行く。

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霧吹きで裏側の全体に水を吹きかける

このために100円ショップであわてて買ってきた霧吹きで、革の裏側全体がじっとりするまでけっこう派手めに水をぶっかけた。
このとき、じつはものすごく緊張していた。ここまでは失敗なしでやってこれたみたいだが、実際これを広げてもちゃんと袋の形になっている自信がまだなかったのだ。

いよいよ革の切り込みを広げ、上下に伸ばしてみる。

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おおっ!

なんかバッグみたいな形になってないか。いや、実際ならないと困るんだが。
うわー見よう見まねで製図してぶっつけ本番で作ったわりには、なんだかすごく思い通りにことが進んでいる気がする。

ひと晩乾燥させて成型ができたものが、下のこの写真。

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バッグですよ!これバッグですよ!

うわ、ほんとに出来てるよ!
うっひゃー!すっげー!すっげー可愛い!かああわあああいいいいいいいいいい!!

自分で作ったものを可愛いとか言うのはあまりに鼻持ちならなくてみっともない気がするが、それでも達成感もあってか、ものすごく感激した。まさに思っていた通り、こんなの作れたらいいな~と妄想していた通りのものをゼロから自分で作り出すことが出来たのだ。今回ぐらいはこのぐらい喜ばせてくださいよ。

さて、これだけではバッグとして機能しないので、内袋を調達しないと。

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とりあえず手持ちの巾着を入れてみた

かわいいよね。これほんとにかわいいよね。
でも、この状態で実際に荷物を入れてみたら内袋が小さすぎてあまり物が入らなかったので、結局内袋は生地を縫って新しく作り直した。

縫製一切無しで作るつもりだったが、そんなわけで布の縫製はやっぱり必要だった。
でも、布は家で簡単に縫えるし、楽だから別にいい。問題は革。革の縫製なんか全くできなかったから、できるだけ縫ったり貼り合わせたりしないで作りたかったんだよね。

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そしてGWがやってきた

出来上がったバッグを持ってお出かけした。

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おしゃれなカフェなんぞに行った

作り直した内袋のほうが大きい分、ふわっとして見えて可愛い。
バッグが。

Bagodekake
デパートで買い物した

大きさもバランスよくて、けっこう可愛く見える。
バッグが。

実際、使ってみて実用性もしっかりあったし、丈夫で良かった。
まさかこんなにあっさり成功するとは思ってなかったのでびっくりだ。

ほんとに簡単で、出来上がると実にかわいい(バッグが)。
これを見て、自分にも作れそうだなーと思った人は、ぜひ作ってみて欲しいと思う。

まとめ

ちゃんとできるか確証もなしに、見よう見まね、且つ自己流の寸法・製法で無理やり作ってみたにもかかわらず、自分としては大成功の結果となった。

ちなみに、把手の付け根部分が切りっぱなしなので、使用中にちぎれるのが心配な場合は、革用のボンド(G17という商品名です)で切れ目の端っこを補強するとか、把手の部分だけ2ミリくらいの革ポンチで穴を開け、切れ目の端を丸くして広がりにくくするなど、いろいろな方法がある。私のは、とりあえずG17で 補強してある。
でも、実際に使ってみるとかなり丈夫。これから、革にも風合いが出てきてつきあえばつきあうほど革の味わいが増していくんだろうと思うと、じつに楽しみだ。

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やっぱりかわいいよね。バッグが。

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コメント

ヱレクトロねーさん様
面白く拝見しました!

革でバッグを・・できるだけ簡単に・・そしてできるだけ可愛いのを作りたかったので、BINGO!でした。私も作ってみます。とりあえず 去年のJAL美女カレン
ダー(夫の愛用)を切りこみまくって型紙作りました。

ちょっと確認させてください。
ねーさんは、網の幅0.8センチ、取っ手幅2センチで作ったんですよね。切らない部分を2センチとしたってことは、上(持ち手側)にいくにしたがって網目が大きくなってるんですよね?
取っ手のところは、切ってない2センチを4か所残してるだけなんですよね?
すみません。質問ばかりで。。

ぶっつけ作業の大胆さと出来上がりの秀逸さに感心し、コメントさせていただきました。

投稿: あるこ | 2009年6月26日 (金) 12時17分

あるこ様

コメントありがとうございます!

そうなんです,設計上の形としては「トートバッグ」のように,全体的には底の側より上部のほうが大きくなっていくようになっていると思います。
実際には把手の部分を持つとまん丸な感じになりますが…

把手部分は,書き込みいただきましたとおり,切らない箇所を4つ残しています。出来上がった把手2本を実際に使用し,残りの2本はぶら~んとさせておく感じにしています。

ちなみに,使っているうちに革が柔らかくなっていきますので,成型したらどこかに掛けて保存するのがお薦めです。把手の部分(2箇所)にホック等をつけてばらけないようにするのもアリかもしれません(私はまだやっていませんが,,)。

投稿: やまぐち禮 | 2009年6月29日 (月) 07時27分

ヱレクトロねーさん様

はじめまして!!

革のメッシュバックいいですねgood

パターン配布のことなのですが、私福岡在住なので、ぜひお店に行ってみたいのですが
よろしかったらお店の名前を教えてもらっても良いでしょうか?

市内あたりだったら何とか探し出せるかも・・・

投稿: asa | 2009年7月 1日 (水) 04時07分

asaさま

お返事たいへん遅くなりました、すみません

さて、この型紙を扱っているお店ですが、私が教えていただいたのは中国地方~九州でチェーン展開している大きな(と思われる)手芸店『手芸のマキ』さんというお店です。

ただ、私が作った実物よりかなり大きさは小さめになる、との情報もアリです。型紙を入手されたら、お好きな大きさに拡大などして使用されるのもよいかもしれません。
ぜひかわいいのを作ってみてくださいね。では!

投稿: やまぐち禮 | 2009年7月 5日 (日) 23時10分

ヱレクトロねーさん様

こんばんわ、お返事ありがとうございます。
早速明日・・・っていうかもう今日ですが、お店に行ってみようとおもいます。

小さめとのことなのでアドバイスどおり拡大若しくはアレンジして作ってみようと画策中です。

お店の情報どうも有り難う御座いました!!!


投稿: asa | 2009年7月 8日 (水) 01時10分

はじめまして、こんにちは!
「革 鞄 作り方」で検索してたらこのブログに出会いました。
普段、コメントとか残さないのですが、とっても楽しくわかりやすく記載されておられましたので、なんか嬉しくてコメしちゃいました。

かわいい鞄ですね。その鞄を超える記事のお茶目さがすごくよかったです。

ありがとうございました!

投稿: にこちゃ | 2011年11月 7日 (月) 15時29分

うわぁあああ☆
まさに私が作りたい形のバッグですsign03

参考にして作成してみます!
ありがとうございました。

いやー、それにしてもかわいいバッグですねぇ

投稿: さっちも | 2012年1月22日 (日) 10時02分

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