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2009年7月

本当の姫電とは何なのか教えよう(2)

姫要素に埋もれて行く電話機

電話にデコパーツを盛っていくのがこんなに楽しいとは知らなかった。
日常生活の一部として普通に存在しているに過ぎなかった家庭用電話機。おしゃれや装飾と言った要素とはいまひとつ結びつかなかったそれが今、私の手によってお姫様になろうとしている。

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盛って盛って盛りまくれ

おおシンデレラ、きれいになったよ。おまえはこれから今夜、愛しい王子様を見つけに舞踏会へ行くのさ。おばあさんがかぼちゃに魔法をかけて馬車を作ってあげたよ。これに乗って行くがいい。12時までには必ず帰っておいで。

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ああ、とうとうくまちゃんまで

小さなテディベアのぬいぐるみが見つからずアップリケになってしまったのが多少残念ではあるが、念願の(?)くまちゃんまで奢ることができた。ちょう嬉しい。やっぱ姫にはテディベアでしょ。

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おや、これは。

とくに意味も意図も無かったが、家にあった「チキンラーメン」のひよこマスコットまでも、勢いでついぶら下げてしまうこの祭りっぷり。 私はそうとう楽しかったどころか、脳から変なホルモンでも出たのかなんなのか、たぶんハイテンションを通り越して「イッちゃってる人」になりきっていたのだ。
そのときのことは詳しく憶えてはいないが(きのうなのに)、直前になにか人生で悲しいことでもあったのだろうか。

そんなあまりにも順調すぎる展開を経て(?)、親機本体のデコが完成した。

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どひー。

これでいいのかうちの電話機。
レースやフリルやお花で武装すればいいってもんなのか。
しかしこのビジュアルには、いえ、いいってもんです、と開き直らざるを得ない、有無を言わさぬ迫力と決然とした意志すら感じる。嗚呼、いったい私をどうしようというのだシンデレラ。

おそるべし姫の力よ。

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そして子機を忘れてはいけない

親機のデコは滞りなく出来上がったが、家庭電話というものにはたいてい子機がある。コードレス子機のつかないシンプルフォンというものも存在するらしいが、現代において家の電話機といえば、まず通常の親機に加えてコードレス子機という組み合わせが主流であろう。

最初のほうの画像にもすでに登場しているが、この電話機にも、もちろん子機がある。

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これまたすさまじい色ざんすね

この色からしてすでにデコラティブなのだが、それでもデコしますよ。これでもか、これでもかと畳み掛けるように更にやらせてもらおうじゃないか。

決断したら作業は早いよ。あっという間に、子機までが姫化された。

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ギヤー

子機のみどころはやはり、縁取りしたレースだろう。これも餃子作りの要領で、ひとつひとつ手作業でタックをたたんだ。いいぞ私。よくやった私。

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これが本当の「姫っぽい電話機」

完成した「お姫様系電話機」の全貌をご覧いただこう。
では前振りも、お姫様が登場するということで、格闘SF漫画の名作『聖闘士星矢』風に。

「いいか!よく見ろ! これがほんとうのお姫様電話だーーーーーーーー!!!」

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ジャーン

これでどうやって電話を掛けるのだとか、使い勝手はどうだとか訊くなかれ。
この電話の存在意義はすでに発信や着信などではなく、「姫であること」に集約されているのだ。

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「もしもーし?アタシアタシー」

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「へいっ!こちら来来軒っ!!」

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「うっそぉ~、ヒロ君じゃないのぉ~?」

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「ウチはチャーハンはやってませんよ」

まとめ

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携帯デコなどやったこともなく、やろうと思ったことも全くなかったので、実際にやってみて(一般電話だが)その楽しさに驚かされた。
別に行為自体はいけないことでもなんでもないのだが、「普段の生活や仕事に使うものはお祭りみたいに飾ってはいけない」 というような不文律が意識下にあるのかないのか、飾り付けている最中にちょっと罪悪感のような感情がわいたのは事実。それが、自分を偽悪化することで得られる快感へと逆説的に結びついていったのかもしれない。

ただ切ったり貼ったりする作業であるにも関わらず、電話のデコレーションというのは何故かその範疇を越えて異様に楽しい。ちなみにここを書いている今現在も、ついうっかり何でもデコしたくなってしまう衝動を必死で抑えているところだ。ペットボトルとかリモコンとか。

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※一部メーカーや携帯電話のキャリアでは、接着剤を使って装飾された電話機を改造機とみなし、保証の対象外とする場合もあるそうです。電話のデコ・装飾に際しましては、すぐに自力で購入時の状態に復元が可能となるよう配慮・工夫のうえ、自己責任で行なわれることをお薦めします。

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本当の姫電とは何なのか教えよう(1)

「姫電」をご存知だろうか。
携帯電話のカスタマイズ方法の1ジャンルなのだが、数年前から話題になっていた「デコ電」と同じようなものだと思っていたら、どうやら違うらしい。

「デコ電」は、キラキラ光るビーズやラインストーンなどのデコレーションパーツでゴージャスに装飾を施すのが流儀だが、「姫電」はその名のとおり「お姫様系携帯電話」のこと。基本的に光り物は控えめ、その代わりレースやフリル、お花のコサージュやパール飾り、テディベアマスコットなどをデコレーションする。「デコ電」のキーワードが「ゴージャス、セレブ」なら「姫電」の場合は「ラブリー、プリンセス」というわけだ。
書いていてちょっとお尻が痒くなってきた。

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これが姫電。電話機の姿が見えない

しかし「姫系携帯電話」を「姫電」と略するのはどうだろう?
字面からそのまま略するなら「姫携帯」でいいんじゃないだろうか。
普通に考えれば、略称が「姫電」なら語源は「姫系電話」だろう。そうなると、もはや携帯でもないのではないだろうか。

そこまで連想したところで、うっかり「お姫様系の家庭用電話」を想像してしまった。

「姫電」が「姫系電話」だとすれば、姫電の正しい姿は携帯ではなく、普通の家庭用やビジネス用の電話機なんじゃないだろうか。
だって携帯が姫になれるのに、普通の電話は姫になれないなんてかわいそうだ。ここはひとつ、普通の電話にもぜひお姫様になってもらいたい。

ならば作ってみよう。家の電話機に、姫系デコレーションを施すのだ。

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こんな珍しい電話機があった

もう10年近くも前の話だったと思うが、電機屋の店頭で一目惚れして思わず衝動買いしてしまった電話機がある。その電話機、現在はFAX一体型複合機を使っているため電話回線にはつないでいないが、未だにそのカラーリングとデザインの自意識過剰さ加減に惚れ込んでいるため手放せずにいた。
今ではもう生産されていない、貴重なソニー製の家庭用電話機だ。

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すごく可愛くないですか

家でこの電話を普通に使っていたのだが、今にしてみれば当時の私はなにを考えていたのかと思う。
友人が家に訪ねてくると必ず「可愛い」とか「かっこいい」とか言ってはくれたが、たぶんそれは挨拶の代わりに過ぎず、実際に彼らの心の中では困惑のほうが大きかったにちがいない。

この、当時流行っていた「ポストペット」の「モモ」みたいなカラーリングの電話機、姫系デコレーションするには打ってつけじゃないだろうか。
そんな経緯で、この電話機をベースとして「本当の姫電=姫系家庭用一般電話」を作ってみることにした。

とはいえ、私自身は携帯電話のデコレーションなどやったことがないだけでなく、きょうの今まで興味も関心もまったく無かった。だから、デコレーションパーツといっても何を揃えていいのかわからない。
とりあえず、ネット上で検索サイトを頼りに「姫電を構成する代表的なパーツ」の数々をメモ紙に書き出し、なぜか100円ショップに向かった。
その時メモしたパーツは以下のとおりである。

・リボン
・コサージュ
・レース
・ビーズ
・両面テープ
・くまちゃん

「くまちゃん」は、テディベアパーツのことである。

結局、100円ショップのラッピング用品コーナーですべてが事足りてしまった。

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これで作ってみようと思う

まずは幅広のリボンでフリルを作り、電話機の周囲を縁取ることから始めてみよう。

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正体はラッピング用のリボン

これを、餃子作りのときのように一定の間隔でしわを寄せながら周りに貼っていく。

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この状態だと電話柄のゴージャスな座布団のようだ

リボンをセロテープで貼り付けたため、その跡を隠すのも兼ねて本体とリボンの境界にピンクのキラキラテープをさらに貼っていく。

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ピンクばかり見ていて目が痛いです

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全体に貼りました。周囲の縁取りがこれで完了

この先は、ボタンやディスプレイをできるだけ隠してしまわないよう自制心をもちつつも、躊躇なく一気にデコパーツを貼り付けて行く。これまでやったことがないので良くはわからないが、おそらくこういうものは勢いが重要なのだろう。

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あえてランダムに節操なく。勢いが大事

当初は、もうすでにこの状態で息切れしてしまうのではないかと不安に思っていた。しかし、いったんデコし始めると作業そのものが異様に楽しいことに気がついた。まだまだ気力の限界は訪れていない。じつにおもしろい。

たぶんこの感覚は「大人の持ち物にいたずらする子供の心境」にちかいのだと思った。子供の頃、父のタバコの箱の中身を全部上下逆に入れ替えたり、メガネのレンズにビックリマンシールを貼ったりしてスリルを味わった記憶があるが、確かにあの楽しさがよみがえってきた気がするのだ。
友達が「携帯にデコし始めるとハマるよ」と力説していたが、おそらくみんなこの感覚を共有しているのだろう。やめられなくなる気持ちが、とてもよくわかった。
このつづきは(2)でどうぞ。

               >>次は買ったパーツを全部使う勢いで貼りまくります

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